あなたの仕事は将来なくなるかも?未来に向け、今考えるべきことは
先月読んだハフィントンポストの記事が印象的でした。
「技術革新で仕事の5割が消滅」20年後の社会
これからの20年で現在のアメリカの雇用の50%以上がコンピューターに代替される | Social Design News【ソーシャル・デザイン 公式サイト】
この記事によると、今後20年で、今ある仕事のおよそ半分は、コンピューターによって自動化される可能性があるとのこと。
コンピュータに置き換えられる可能性の高い仕事TOP15は以下の通り。
680位 調達事務員
681位 パッケージング&充填機械オペレーター
682位 銅版画工と彫刻師
683位 受付、レジ係
684位 スポーツの審判
685位 保険鑑定士
686位 融資担当者
687位 オーダーを受けるスタッフ
688位 仲介スタッフ
689位 保険の集金者
690位 組み立てラインスタッフ
691位 データ入力者
692位 図書館技術者
693位 新規顧客アカウント作成スタッフ
694位 写真処理労働者及び加工機オペレーター
不動産業界で直接関係するのは、仲介スタッフとデータ入力者です。
私はセミナーで毎回、「タクシー業界とgoogleの自動運転、宅配業界とamazonの小型ヘリ配達のように、テクノロジによって一つの業界が吹き飛ぶ、大きなイノベーションが必ず不動産業界にもやってくる。」と言っています。今、すごく重要なことは自動化の領域を決める意思決定だと思います。
何を自動化すればいいのか?コンピュータと人間の違いについて、ドラッカーは「経営者の条件」で以下のように書いています。
コンピュータの強みは論理的な機械であるところにある。それはプログラムに組まれたことを正確に行う。迅速かつ正確に行う。ということは、あくまでも愚鈍なるものとしてそれらの仕事を行うということである。論理はもともと愚かである。コンピュータは単純で明白なことしかできない。
これに対し、人は論理的ではない。知覚的である。ということは遅くていい加減だということである。しかし人は聡明であり洞察力がある。応用力がある。すなわち人は、不十分な情報から、あるいは情報なしでも、全体像がどのようなものであるかを推し量ることができる。プログラム化していないことを考えることができる。
私が不動産仲介業をやっていた頃、内見しても契約が取れない営業を「鍵を開ける人」、物件の提案力が無い営業を「チラシの印刷機」と揶揄しているのを聞いたことがあります。これは頭を使って付加価値を出さないと営業として駄目だよという教戒です。しかし、これから先は、頭を使っているだけではアルゴリズムに代替されるので駄目です。今や、ビッグデータや人工知能の進歩は目まぐるしいものがあります。コンピュータが学習すれば、ベテラン営業マンと同じ水準の提案ができます。
それは本当に人間がやる必要があるのか?自動化を阻むボトルネックは何か?
この問いが大切で、法規制など自動化の障壁を克服していくことが人間のやるべき仕事だと思います。これから先、知の巨人ドラッカーですら想像できなかった領域がコンピュータによって置き換えられていくのかもしれません。私も真剣に考えています。